声楽担当 教授(のもと たつひと)
担当授業
大学院:音楽表現の知識と技能I(声楽)、音楽教育の創意I(声楽)、授業指導計画と教材研究の演習
学 部:声楽演習I〜IV、合唱演習、初等音楽、音楽科教育法I、保育内容表現論
専門領域
専門領域は声楽および合唱です。声楽ではドイツ・リート、日本歌曲を中心とした歌曲群とオーケストラとの共演によるオラトリオやカンタータ等の宗教作品を主なレパートリーとしています。J.S.Bach、G.F.Händel、W.A.Mozart、L.v.Beethoven、F.P.Schubert、R.Schumann、J.Brahms、H.Volf、G.Maler 等のドイツ、オーストリアの作曲家を多く取り上げています。日本歌曲は古典とも言える滝廉太郎、山田耕筰、信時潔、中山晋平、平井康三郎、戦後活躍した團伊玖磨、高田三郎、中田喜直等の他、寺嶋陸也、なかにしあかね、信長貴富、アベタカヒロなど、同時代の作曲家の作品にも積極的に取り組んでいます。合唱では指揮者としてルネサンス・バロックから古典、ロマン派、近代、現代とほぼすべての時代の西洋音楽レパートリーのほか、日本の合唱作品も数多く演奏しています。新曲の初演に携わる機会も多く、NHK全国学校音楽コンクールの課題曲紹介(放送初演)等でも指揮をしています。
研究領域
合唱指導法、発声法、レパートリー研究、作品研究等が主な領域です。合唱指導法では小中学校の教員や初歩の合唱指導者の皆さんにとって、理解の助けとなる理論的な裏付けと実践的な指導法を結びつける研究をしています。発声法について現在はアンサンブルや合唱の際に必要となるプレーンな発声に着目し、その獲得法とそこからのさまざまな色付けの仕方に興味を持っています。作品研究ではテキスト(歌詞)と音楽の関係というあたりに力点を置いています。
研究室紹介
原則として学生の皆さんには自由に研究をしていただく主義です。仮に私自身の研究領域とあまり重なりがなくても、一緒に学んでいければよいかな、と考えています。私がそういうスタンスなので、ゼミ生の論文のテーマはいろいろです。研究指導は週に1度メンバー全員が集まって発表と質疑応答を行う学部・修士合同ゼミと、必要に応じて行う個人指導があります。声楽レッスンを希望する学生にはそのための時間も確保しています。
学生へのメッセージ
「音楽の勉強は一生続く」とよく言われます。音楽のレパートリーは無数にあり、その表現の可能性は無限です。私の大好きなシューベルトは31年ほどの生涯に歌曲だけでも600以上書きました。J.S. バッハの作品番号BWVは2000を超えます。それらの偉大な山脈を前にして臆することなく、また驕ることなく歩んでいくことが大切だと思います。ともに学びましょう。